2016年7月29日金曜日

夏休みの自由研究が決まらない!


先週の日曜日、飯田橋にあるしごとセンターにて

東京寝具技能士会の研修会がありました。

普段の研修会は、ふとんづくりの研究会みたいなことをしますが、

今回は長座布団や、小座布団を一生懸命作りました。


来る、8月10日、11日、12日と

有楽町にある、東京国際フォーラムにて

「ものづくり 匠の技の祭典 2016」

が開催されます。


それに、我が寝具技能士会も参加いたします。

ありとあらゆる職種の匠の技が見ることができるイベントです。

各業種で、製作体験もしていますので、夏休みの宿題にされてはいかがでしょう。



そこで、販売するための長座布団、小座布団を作って参りました。






ついでと言っては失礼ですが、現代の名工 吉川 貞治氏による

薄掛けふとんの講習会も急きょ開催しました。できた薄掛けは当日販売いたします。


今回も、小座布団の製作体験をいたします。

寝具技能士が親切丁寧に小座布団作りをサポートいたします。

私は8月10日のみの参加ですが、

私をご指名いただければ、最高の自由研究レポートのヒントをプレゼントします。


開催中は毎日、寝具技能士会のブースでは、寝具技能士による製作実演も行われます。

また、最終日には技能グランプリ優勝者、静岡寝具技能士会の新貝晃一朗氏による

実演が、中央特設ステージにて行われます。

ぜひ皆さま、ご参加ください。




2016年6月30日木曜日

羽毛リフォーム リフォーム工程編

先日のブログで、羽毛ふとんを預かって、

リフォーム工場に出すまでをご紹介しましたが、

本日はその続きで、リフォーム工場でのお話になります。


先日、羽毛リフォーム工場に訪問いたしました。

ここに来るのも、もう何回目になるでしょう。

でも今回は、自分で診断した羽毛ふとんのリフォームを

見るので、初めての体験です。

工場の大関さんからいろいろ教えてもらいながら

拝見させていただきました。




先日お預かりした羽毛ふとんです。



ガムテープで止めてあるところは生地が裂けて羽毛が噴き出ていたところです。

まず、大関さんは羽毛ふとんを個別に認識するための布(写真の右側)を取り付けます。

そして、生地を被った状態の重さを測っておきます。(羽毛の量、目減り量を調べるため)

ここで、本来は一旦順番ごとに作業するため、よけておくのですが、

今回は特別にすぐに作業してもらいました。


初めの作業は「解体」です。

羽毛ふとんをこの箱の中に吊るします。



この箱は優れものです。

この下は奥の「除塵機」にパイプでつながっていて

下に落ちた羽毛が吸い込まれて除塵機に運ばれます。


解体作業はこんな感じ

中央の溝に羽毛が吸い込まれていきます。


大関さんのお話では、この時点で羽毛の落下を見て

羽毛の回復率や目減りがわかるそうです。

玉ダウンやピリング(汗などを吸って羽毛が丸まる状態)が多いと早く落ちて、

ファイバー(羽毛の先が切れて細かくなったもの)が多いと舞ってしまうそうです。


羽毛を全部取り終わったら、生地の重さを測ります。

先ほど測ったふとんの重さから引けば、どれくらいの羽毛が入っていたか分かります。

今回は約1.2㎏。お預かりした時にラベルが真っ白になっていて分からなかったので、

大体の重さを推測していましたが、予想の範囲内でした。

大関さんのお話によると、ラベルの重さと実際の重さが違うことはよくあるそうです。

なので、ここできちんと正確な重さを測っておくそうです。



次に羽毛が向かう除塵機がこれ




扉を開けた中の様子がコレ






暖かい羽毛ふとんには邪魔なファイバーを取り去ります。




除塵の様子です。




細かい穴の隙間からファイバーが出てきます。

ファイバーが多い羽毛の場合は真っ白になって視界が無くなるそうですが

この羽毛は状態が良いそうです。

そういえば、お預かりしたとき、良くお日様に干していると言われたな。



除塵が終わると今度は洗浄です。

ここもパイプで洗濯機に移動します。




洗浄は40℃のぬるま湯でほんの少しの洗剤を混ぜて洗います。

ここで羽毛を傷めずに汚れを落とす、一番良い状況を作ります。




写真のように羽毛をそのままで洗うのが「プレミアムダウンウォッシュ」です。

羽毛をそのままで洗う良さを、今回大関さんから改めて教えていただきました。

上の写真でもわかると思いますが、洗い始めの時は

羽毛が丸まって玉になっているところが目立ちますが、(ツブツブした感じ)

洗浄が進むにつれてその玉がほぐれていくのが確認できるとのことです。


それが、下の写真


ガラス部分に張り付いてくる羽毛が初めは玉玉でしたが、

だんだんとほぐれた羽毛が張り付いてきました。

脱水が終わった羽毛はこんな感じ


ぺったんこになっています。

取り出してみると

とってもかわいそうな感じですが

この後、乾燥機にかけて、冷却、除塵をすると、

ふっくらと膨らみます。 (この工程は機械の中で羽毛の状態をお見せすることができません)

乾燥機

洗浄された羽毛はここで、くるくる回転しながら乾燥していきます。

袋詰めで乾燥させないので羽毛がふっくらと仕上がってきます。

スチーム除塵コースのリフォームの場合は、除塵の後

洗濯機の部分を飛ばしてここに運ばれます。

乾いている羽毛が運ばれてくるので、スチームをかけながら

羽毛のパワーアップをはかります。後はプレミアムダウンウォッシュコースと同じです。



一瞬だけ移動中の羽毛を見れます。




冷却・除塵




そして、できてきた羽毛が下の写真です。



ご覧のように、フックラしてきました。匂いもございません。



羽毛の一つ一つがしっかりと開いています。


この後計量して、目減りを測定します。

今回の目減りは200g。僕の予想では300gの目減りで

減った分をエクセルグース羽毛を足す指示書を出しておりました。

いつもなら指示書と違う内容だと、ここで、大関さんから電話があり、

どうしましょう。と言われるのですが、

今回は目の前にいるので、その場で相談。

「預かったとき羽毛が噴き出ていたからね、その分減っていたかも」

「1,3Kならこのクラスの羽毛は標準の量だね」

「今までの生地が絹交でふくらみが良かったからね」

「また、10年使うこと考えるとある程度入っていた方がいいかな」

などと相談の結果、300g足して1.3㎏に仕上げることに決定しました。


そのあと、羽毛の充填に入ります。

しかし、今回は時間がなかったため、この羽毛の吹き込みには立ち会えませんでした。

だけど、この羽毛を洗浄中に、店売り用の新規羽毛の充填の作業をしていただいたので

その模様の写真を掲載します。生地の柄が違うだけでやっていることは同じです。




まずは、ハカリの中に羽毛を入れます。

言い忘れましたfが、この箱がハカリになっています。





ちなみに目盛はこれ、


目盛の横に張ってある紙は、生地のどの枡にどの目盛りまで入れればいいかを

書いてある紙です。



とても精度が良くて、人が横を通るとメモリが動く位なので、

窓開けての作業は絶対できないそうです。

ちなみに今回は新品の羽毛ふとんなので、こんな羽毛。



やっぱり、新品の方がふっくらしているね。


このあと、リフォームの場合は洗浄した羽毛と、足した羽毛を撹拌します。



ここでもう少し、羽毛充填機の説明を



手前の箱は羽毛のハカリです。

蛇腹のホースを伝って、右上の透明のアクリル板に通りくるくる回って、そして羽の軸などの

入ってはいけないものを落とします。

そして、左側の銀色の吹き出し口から羽毛を生地に入れます。



羽毛ふとんのマスは、通常、縦1列はあの銀色の吹き出し口の入る分だけ繋がっています。
(ダウンキープキルトを除く)

その隙間を慎重に探しながら、奥の方から羽毛を入れていきます。

大関さんはこの時、左手吹き出し口を抑えながら、ハカリの目盛を真剣に見ながら

右手で羽毛を少しづつ入れていきます。紙に書いてある目盛になるとひょいとホースを挙げて

ぴっちり、指示通りのグラムを入れていきます。職人技を見せていただきました。



大関さんから伺った「こだわり」がここにもあります。

体の当たる中央部は微妙にグラムを増やしているそうです。

使う人のことを考えて、人知れずやっていたのね。


最後に入れ口をミシンで縫って検針機にとおして出来上がりです。

検針機(金属探知機)




このような感じで出来上がった羽毛ふとんがコレです。


もう、新品ですね。




お預かりする羽毛ふとんは1枚1枚違います。

同じ時、同じ店で買ったものでも、使う人が違えば羽毛の状態は変わります。

使う人が変わればリフォームも変えた方が良いと考えます。


幸いなことに当店は、今回ご紹介した通り、お客様のご要望に応えられる

スタッフに恵まれております。

なんなりとご相談くださいませ。

当店ホームページ



2016年5月29日日曜日

八端判のお座布団

お店に八端判のお座布団がなくなってしまったので

本日製作いたしました。

お座布団の大きさには種類があります。


一般的に、小座布団(45×45)、銘仙判(55×59)、八端判(59×63)など、

があります。


今回は、来客用の5枚組の八端判座布団を作ります。



今回のこの生地はちょっと気を使います。





なぜなら、表4つのパーツの柄と裏4つのパーツの柄を

合うように縫わなくては、見た目が悪くなるからです。




ミシンも必要以上にマチ針を付け、ゆっくり縫います。


問題はワタを入れた口を縫う、クケです。

正直に申しましょう。私、このクケが苦手です。



マチ針を柄の合わさる部分につけ、慎重に縫います。





合った!


5枚縫って疲れ果てましたが、

綺麗に出来上がりました。




とても素敵な柄です。



もう一組、作りました。





こちらもきれいな柄です。



2016年5月26日木曜日

打ち直しで、セミダブルの肌掛を作りました。

連日暑い日が続きますね。


今日のご紹介は、肌掛ふとん。


打ち直しでお作りしました。


サイズは170×210で、セミダブルのロングです。


この大きさの肌掛は市販されてないですね。





自分で、いろいろ使ってみて思いますが、

肌掛は木綿が一番ですね。

吸水性、肌触り、快適さ、価格。

部分的に考えると、羽毛の肌掛もいいですが、

総合的にみると、

木綿が一番です。



表地が全面にでる、ケヌキ合わせで、

中綿の量は 1,3㎏ で仕上げました。






中綿を薄く入れると、端が逃げやすいので

端をキルトのように綴じました。




近くで見るとこんな感じ




薄いので、たたむと、とてもコンパクト




2016年5月24日火曜日

羽毛ふとんのリフォームについて

昨日、今日と30℃を超え、暑くなりました。


木綿ふとんの打ち直しや、羽毛のリフォームのシーズンです。


今日は羽毛リフォームについてです。




先日、木綿ふとんの打ち直しの布団を取りに伺ったとき、


羽毛も直せるかどうか見て欲しいとのご依頼でした。


羽毛のリフォームは、小道具がたくさんあって

こんな感じに・・





それを持ってきていなかったので、持ち帰ってご報告します、

という事で持ち帰りました。


預かった羽毛は、生地が破れており、カバーのファスナーを開けると

羽毛が飛び散ってしまいます。

そんな時はこれ・・




衿元の羽毛が少なくなった時に補充するための機械ですが、

羽毛をかき集めるには、布製の小袋を吹き出し口につければ

吹き出た羽毛をかき集めることが出来ます。

こんな感じ・・




お預かりの羽毛ふとん、

十数年前に IYK堂で 39800円で購入されたそうです。

お客様は、安かったからできないかしら、リフォームも一番安いのでいいわ

と仰ってました。


飛び出た羽毛を処理しましたので、診断します。


まず、飛び出てきた箇所、

この生地は絹交と言ってシルク混の肌触りがよく、光沢のある高級な生地です。

この生地が39800円だったとは、安かったですね。

欠点は、弱い。


こんな風になっていました。




次にラベルをチエック。あらら、真っ白





でも大丈夫。ラベルを見て診断では、羽毛診断士とは言えません。


中の羽毛を取り出して調べます。

およよ。




ダウンボールが大きいです。

グース羽毛です。

ダック(アヒル、鴨)とグース(ガチョウ、雁)では鳥の大きさが2倍くらい違うので

ダウンの大きさも同じくらい違います。



左 グース羽毛 中央 お預かり羽毛 右 ダック羽毛 




そして重さは・・・



生地の重さもあるので正確ではありませんが

おそらく中羽毛は1,2㎏~1.3㎏でしょうか?

現在の羽毛価格からすると

80000円程度になると思います。

とてもお買得の商品をお買い求めになったようです。


今回は、同じランクの羽毛補充するリフォームになりました。







出来上がってくるのが楽しみです。




今回僕も勉強になりましたが、

10年ほど前に、大手スーパーで購入されたものの中には

良い羽毛の商品があります。

 
購入時の価格  ≠  現在の価格  同じではありません。


羽毛価格は10年前の倍近いです。

価格が同じくらいなのは中身の質を落としているからです。

おそらく現在、大手スーパーではグース羽毛は扱っていないと思います。

量販店の価格だけを見て、買い替えた方が安いとは思わないでください。



現在の価格に合わせて、リフォームをご判断できるように診断して参りますので

どうぞご相談を!


当店のホームページを参考にしてください。





2016年5月16日月曜日

つるがしま逸品スタンプラリー開催中、僕も楽しんでいます。

5月1日より始まったスタンプラリー

みなさん楽しんでいますでしょうか?



広報にも折り込んでいただいたこのチラシ、

実は経費節減のため僕が作っております。


そして、毎回原稿を作りながら

「このお店でこれを買って、あそこでこれを食べて、

スタンプがたまったらあそこのこれを食べよう!」と想像しております。



今回スタンププレゼントに決めていたのが


「日本料理 辰味」の海鮮丼です。



原稿を作る段階で何度か打ち合わせし、


長崎から直送される聞いたことのない魚の名前、その食感

どの魚がその日に来るかわからない、

そしてスタンプラリーのプレゼントのみで

普段はメニューに出さないと聞かされ、

これは食べなくてはいけない と

スタンプ集めに回りました。


まずは

キングショップ誠屋さんで

うちの奥さんが飲みたがっていた「すず音」



日本酒のシャンパンのようで、とても飲みやすいお酒。



そして、長峰園さんで  「新茶 つるが島」



もう新茶ですよ。やっぱり新茶はおいしいなぁ。


そして、鈴木屋米穀店さんでお米


「最近食べるのが早いねェ。」

「中学になった子供が食べて食べて」

などと会話をしつつ




お米屋さんのスタンプも貯まっていたので500円引きしてもらっちゃた。




さぁ、3つ貯まったから「日本料理 辰味」 へ Go!



高級そうな、たたずまいで、入りぬくそうなお店ですよね。


でもね、そんなことないんでよ。

普段でもランチが1000円程度で、とってもリーズナブルなんです。



一緒に行った奥さんはお昼のランチ、僕は海鮮丼を頼みました。


まず出てきたのが前菜。

わおー、海鮮丼にもつくのかぁ



中央が鴨の燻製とサラダ、

左が刻み雌株と山菜

右があんかけ茶碗蒸し

すべてうまし。


そして真打登場

写真を見ていただければ言葉は要りませんね。

辰味さん。うまかったよ!